4. GISでの空間データと地質データの表現
空間データとは、地理上の位置座標(緯度、経度など)持ったデータのことです。
「GIS(地理情報システム)」 はこの空間データをコンピュータで取り扱うシステムのことであり、空間データを管理・加工して、地図上に表示したり分析を行ったりすることができます。
地質データも空間データのため、GISで表現することが可能です。
GISによる空間データの表現
GISで取り扱う空間データの種類とデータフォーマット
GISで取り扱うデータの種類は以下の通りで、ファイルまはたデータベースに格納されます。
- ベクターデータ
- ポリゴン(面)データ
- ライン(線)データ
- ポイント(点)データ
- ラスターデータ
- メッシュデータ
- 画像データ
レイヤー構造によるデータ表現
GISでは、各データ(地物(feature)を重ね合わせてレイヤー(layer)として表現することができます。
測地系と座標系
ここでは詳しくは解説しません。詳しく知りたい場合は、GISの専門書を参照。
空間データのオープン化
空間データのオープン化が進み、GISで様々なデータの活用がしやすくなってきています。
GISで地質データを扱う
本講座では、オープンソースGISソフトの QGIS を使用して野外調査結果をデジタル地質図として作成することを目標とします。
GISでは、地質データは以下のようにまとめることができます。
- ベクターデータ
- ポリゴン(面)データ:地質分布 など
- ライン(線)データ:地質境界線、断層 など
- ポイント(点)データ:観測地点データ(露頭移置、化石等の産出地、走向・傾斜) など
- ラスターデータ:標高(DEM)、関連図(画像) など
ベクターデータで保存をしておくと、後で様々な解析で使えます。