10. QGISでルートマップを作る
QGISでのルートマップの作成法
野外調査の結果をルートマップとしてQGISで作成するには「Subject」レイヤーグループ内に「ルートマップ」レイヤーグループを作成し、その中の各レイヤーに以下のように記録していきます。
- 走向・傾斜データは「strdip」レイヤーに地物を作成して記録する。
- 露頭の分布や観察メモは「geo_A」レイヤーに地物を作成して記録する。
- 断層などの線構造は「geo_L」レイヤーに地物を作成して記録する。
【演習用ダウンロードファイル】
QGISサンプルプロジェクト:演習1のQGISプロジェクトファイル(ZIPファイル)
【演習1】QGISでのルートマップの作成法を理解する
サンプルプロジェクトファイルを用いて、QGISでルートマップを作成してみましょう。
1.露頭の走向・傾斜を記録する(strdipレイヤー)
下図のNo.03とNo.06の露頭の走向・傾斜データはまだQGISに記録されていません。
この露頭の走向・傾斜を「ルートマップ」レイヤーに記録してみましょう。
以下の手順で行います。
① 「レイヤーパネル」の [Subject Map]-[ルートマップ] を展開し、route01-strdipレイヤーをクリックして選択します。
「Subject Map」グループに作成された地質図用マップは以下の4つのレイヤーから成っています。
-pnt :点(ポイント)レイヤー。観測場所の点情報を表します。
-strdip :点(ポイント)レイヤー。走向・傾斜の点情報を表します。
-geo_L :線(ライン)レイヤー。地層の境界線などの線情報を表します。
-geo_A :ポリゴンレイヤー。露頭や地層面などの面情報を表します。
編集を行う場合は、各々のレイヤーを選択してください。
② ツールバーの [Add Feature(地物の追加)] をクリックして、「追加モード」 にします。
③ マップキャンバス上で、走向・傾斜を記録したい場所にマウスカーソルを移動してクリックして、点を追加します。
④ ツールバー [Add Feature(地物の追加)] をクリックして追加モードから抜けます。
⑤ ツールバーの [Edit Attribute(地物属性の編集)] をクリックして、「地物属性編集パネル」を表示します。
⑥ ③で作成した点を選択(マウスでクリックまたは範囲選択)します。
⑦ 走向・傾斜の属性を入力して、[更新] をクリックします。
マップキャンバス上で追加した③の点が、走向・傾斜マークに変わっていることを確認します。
マップキャンバスの表示範囲を変えるには、以下のいずれかで行います。
・地図表示移動: キーボードの[矢印]キーを押下、または[スペース]を押しながらマウスでドラッグ
・ズームイン・アウト: [PgUp][PgDn]キー、またはマウスホイールを回転
2.露頭の岩相を記録する(geo_Aレイヤー)
下図のNo.03とNo.06の露頭の岩相を「ルートマップ」レイヤーに記録してみましょう。
① 「レイヤーパネル」の [Subject Map]-[ルートマップ] を展開し、route01-geo_Aレイヤーをクリックして選択します。
② ツールバー [Add Feature(地物の追加)] をクリックして 「追加モード」 にします。
③ マップキャンバス上で、露頭を記録したい場所にマウスカーソルを移動して、露頭の範囲を多角形を作るようにクリックしていきます。最後は右クリックして確定します。
④ ツールバー [Add Feature(地物の追加)] をクリックして追加モードから抜けます。
⑤ ツールバーの [Edit Attribute(地物属性の編集)] をクリックして、「地物属性編集パネル」を表示します。
⑥ ③で作成した点を選択(マウスでクリックまたは範囲選択)します。
⑦ 岩相の属性を入力して、[更新] をクリックします。
⑧ マップキャンバス上で追加した③のポリゴンが、選択した岩相のシンボルに変わっていることを確認します。
作成した地物の移動・変形・削除などは、ツールバーの各種編集ツールにて行えます。 操作の詳細は、プラグインのヘルプファイルを参照ください。